妊娠すると「冷え」や「むくみ」など妊婦さんならではの様々なマイナートラブルが起きやすいです。私もそうした経験をした1人です。
皆さんこんな疑問を持ったことはないでしょうか?
妊娠前は足なんてツった事ないのに、なぜ?
妊娠前はむくまなかったのに・・・なぜ?
そういった疑問があって自然だと思います。それだけ妊娠によって体の中で様々な変化が起きています。
原因を知ることで「安心」出来ると思います。そして原因が分かれば、対処法も見つかります。妊娠中の悩みは「冷え」や「むくみ」だけではなく、もっとたくさんあり人それぞれ違います。
今回、このブログでは妊娠にともなう「冷え」や「むくみ」の原因について一般的に言われている事をまとめました。それを紹介していきたいと思います。そして体ケアの専門家としてサポートできる対処法を提案したいと思います。
【注意】私たちは医者ではありません。「冷え」や「むくみ」についてお医者さんの診察が必要な場合があります。
【重要】冷えとむくみの関係
重要な事をはじめに伝えます!
妊娠中に限ったことではなく「冷え」と「むくみ」というのは密接に関係しています。
妊娠すると「冷え」や「むくみ」が悪化するケースはあります。しかし、コレが原因だから冷える。コレが原因だからむくむ。といった事はなく、様々な原因が絡み合って妊娠中に酷くなることがほとんどです。
それらを踏まえて、冷えの原因とむくみの原因を分けてお話していきたいと思います。
妊娠中はなぜ浮腫む(むくむ)?
こんな靴下の痕が気になっている方は居ませんか?これが「浮腫み(むくみ)」と言われるものです。
妊娠中はホルモンバランスやつわりなどで体調が日々変化していきます。様々な体調の変化により自律神経が乱れ、体温調節が上手くいかなくなってしまいがちです。また、お腹が大きくなるにつれ鼠径部(股の部分)のリンパが圧迫されることで血流も悪くなります。それらの様々な要因が重なり、結果としてお身体が冷えやすくなってしまいます。
冷える事や血管が圧迫されることで血液の循環が悪くなるのは想像が出来ますよね。血液中の水分が正常に流れなくなると、血管や細胞の外に出てきやすくなります。普段だったら正常に排泄される水分。ですが、妊娠中は余分な水分が上手く排出されず体内に溜ってしまうことでむくみを引き起こします。
血流の悪化 ⇒ むくみが発生
妊娠中の冷えとむくみの原因
【妊婦の冷えの原因】筋肉の冷えと体調の変化
女性は筋肉量が少なく 脂肪が多いため
女性の中には、妊娠する前から冷えに悩んでいる方も多かったのではないでしょうか。
一般的には女性は男性に比べ筋肉量が少ないとされています。また、女性は男性よりも脂肪が多いため冷えやすいとされています。その脂肪は冷えてしまうと温まりにくい性質であることから元より冷えが起こりやすいのです。
妊娠中はホルモンバランスの変化、悪阻や体調の変化で自律神経のバランスが乱れやすくなります。それにより体温調節が上手くいかなくなります。また妊娠中は大きな子宮を支えようと骨盤に大きな負荷がかかり、骨盤周りの筋肉が固まり血行が悪くなりやすいのです。
適度な運動を勧める理由の1つは血流改善
血液の循環が悪いと血液が心臓まで戻りにくくなり、手足や腰、下腹部まで冷えてしまいます。妊婦さんの冷えは便秘、腰痛、足のつりやむくみ、お腹の張りと様々な箇所に影響が出てきます。
また、冷えにより筋肉が硬くなることで出産時に子宮口が上手く開かなくなってしまう事もあります。産後の母乳の出にも影響する場合もあるので、足首周りを靴下で温めたり、マッサージや軽い運動、身体を温める食事をとるようにするなど対策をしていく事が大切です。
【妊婦のむくみの原因①】ホルモンバランスの変化
妊娠中にむくみやすくなるのはホルモンバランスの変化が1つ目の原因です。
女性ホルモンにはエストロゲンとプロゲステロンがあり、妊婦さんは妊娠を維持するためにプロゲステロンが多量に分泌されます。このプロゲステロンは胎児と母体を守るために必要であり、大事なホルモンです。プロゲステロンは主にどのような働きをするのでしょか?
- 出産に備えて子宮内膜を整える
- 基礎体温を上昇させ免疫力を高める
- 母子、胎児の為に栄養や水分を溜め込む
このプロゲステロンの分泌量が増え、体内に水分を溜め込みやすくなるため「手や足がむくむ」「むくみやすい」という事です。
妊婦のために増えているホルモンが原因だったんですね。ホルモン上昇はを抑える対処法は難しいので違う方法で浮腫みケアが必要ですね。
【妊婦のむくみの原因②】ふくらはぎの筋力低下
妊娠していなくても重力の影響があり、下半身はもともとむくみやすい部位です。
血液は重力によって上から下に流れていきますが、下半身は重力に逆らって心臓へと戻っていきます。この時にふくらはぎの筋肉を収縮させることで「ポンプの役割」になるのです。しかし、妊娠中は悪阻などの体調変化や体重の増加によって身体が普段のように動けず運動不足になりがちです。そのため、わずかな期間でも筋肉量が低下し、ふくらはぎのポンプ機能が低下することで足がむくみやすくなります。
こんな経験はありませんか?
寝ているときに突然ふくらはぎがつり、激しい痛みで目が覚めた
一般的には激しい運動や足の筋肉疲労などで起こることが多いのがこむら返りとされます。しかし、妊婦さんや高齢者にも多い症状とされます。高齢者もまた筋力が低下している、筋肉量が減っているなどが原因とされ妊婦さんと共通していますね。
妊娠中はこむら返りになりやすい?
実は、妊婦さんの約57%がこむら返りを経験
妊娠週数が進むにつれ症状が出やすくなる傾向にあります。お腹が大きくなることで、身体を支えている足の筋肉への負担が増え、疲れが溜まりやすくなることから、こむら返りも起こりやすくなります。
妊婦さんは赤ちゃんの成長の為により多くのミネラルが必要になります。そのため筋肉の収縮に必要なカルシウムやミネラルが不足しやすい状態になってしまうこともこむら返りの原因の一つになります。
また、子宮が大きくなることでお腹の大きな血管が圧迫されることで下半身の血流が悪くなります。これらの原因もむくみやこむら返りに繋がります。
日頃できるセルフケアとしては、まずは「体を温める」「こまめな水分補給」「軽いマッサージやストレッチ」で予防していく事が大切です。
血液の流れが悪くなることが原因と考えられますので、体を冷やさないようにすること、普段からこまめに体を動かすようにすること、水分不足にならないことが予防につながります。栄養素が足りないせいではないかとも思われがちですが、食事バランスがよほど崩れていない限り、栄養というよりも水分不足や運動不足、子宮が大きくなることに伴い下半身の血液循環が悪くなることが大きな原因でしょう。血行がよくなるように入浴などで足を温め、寝る前にふくらはぎを伸ばすようなストレッチをするのもよいでしょう。職場でも、体が冷えないようひざ掛けやレッグウォーマーなどで下半身を冷やさないよう工夫するとよいですね。また、睡眠を十分とって、疲れを解消することも大切です。
引用:公益財団法人 母子衛生研究会
リフレクソロジーで妊娠中の冷えとむくみ対策
妊婦さんの冷えやむくみは様々なトラブルを招く要因となります。少しでも妊婦さんたちのトラブルが減るようにvalanではマタニティコースをご用意しております。
サロンでもこのような質問を良く受けます
妊娠中のマッサージは大丈夫なのか?
赤ちゃんに影響はないのか?
一番はお腹の赤ちゃんへの影響を不安視される方が多いようです。リフレクソロジーは冷えむくみの改善がみられたり、足裏は脳とも繋がっている部分で高いリラックス効果が期待できるので、施術を受けた日はよく眠れたという妊婦さんも多いです。なので様々なお悩みを抱えた妊婦さんにこそ受けていただきたい施術だと考えています!
フットケアによって妊婦さんに良い効果を与えるといった研究結果もあります。
フットケアによって妊婦さんに良い効果を与えるといった研究結果もあります。
フットケア実施により,以下の内容に変化が認められた。1)足では,自覚する冷え,むくみ,だるさ
引用:妊婦を対象としたフットケアの検討と効果の検証(日本助産学会誌)
が改善し,その効果は翌日まで持続していた。また,ふくらはぎ周囲径が縮小した。2)気分では,爽快
感が高まり,翌日まで持続傾向にあった。妊婦からリラックスの言葉が聞かれ,脈拍が低下した。3)温
罨法によって,皮膚温度と皮膚血流が増加し,加温が循環促進に有効であったが,持続性については認
められなかった。4)妊婦に眠気が出現し,脳波ではα3が最も高値となり,入眠作用があることが示唆
された。5)フットケア実施による子宮収縮の増強や胎児への影響は認められなかった。
結 論
本研究で検討したフットケアは,子宮収縮や胎児への影響はなく,正常な妊娠経過の妊婦へのケアの
安全性が確保され,心理的,生理的なリラックスと共に爽快感を高め,足の自覚症状の改善に効果が
あった。
私たちが妊娠・マタニティの専門セラピストです
実は妊娠中に私も“valan”に通っていました。当時はまだ働いていてはいませんでした。出産経験のあるスタッフに色々相談出来た事、専門的な施術をして貰えた事、色々な支えをして下さった事は今でも感謝です。そして出産後、こうして妊婦さんへのケアをさせて頂いていて気持ちが凄く分かります。「ここが辛かったな」「こんな事悩んでたな」出産準備に追われながらも、体のケアを出来る場所は貴重だと感じます。自分の体を大切にすることが出産には一番大切です!
主に産後の骨盤ケアを担当するスポーツトレーナーの経験がある代表。私にも2人の子供がおります。もちろん妻の妊娠中に体のケアを手伝いました。男が出来る事なんて、献身的になるくらいですからね。妊婦さんは病気ではありません。ただ普通の人とは違ったストレスが体にかかるから辛さが違うだけです。どこが負担になるかが解っていれば適切な施術ケアが出来るわけです。辛いことを我慢するのではなく、相談することも大事だと思います。心のストレスの軽減もお手伝いできればと思います。
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